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カーバメート系農薬(国内農薬登録分) 総説
毒性および環境影響

カーバメート系農薬成分の毒性の強さには幅がありますが、動物の急性中毒事例(メソミル)や魚類などに対する催奇形性が疑われるもの(NAC(カルバリル)など)、内分泌攪乱作用や発がん性が疑われるもの(ベノミルなど)など、比較的強い毒性を示す傾向がみられます。
また、カーバメート系農薬成分のなかには、構造異性体の関係にあるものなど、類縁体としてグループ分けできるようなものがいくつかあります。このようなものは、毒性や環境影響(リスク)も類似しているものと考えてよいでしょう。

(表)化学構造論的グルーピング例
分子模型や構造式データを比較してみてください。
類型 共通する部分構造による分類名 該当例 備考
類型1 メチルカルバミド酸アリール類 XMC、MIPC、NAC、BPMC
1a: ベノミル(含窒素芳香環)
殺虫剤
1a: 殺菌剤
類型2 脂肪族メチルカーバメート メソミル、オキサミル
2a: チオジカルブ(メソミルのスルフィド)
殺虫剤
類型3 ベンジルメルカプタン(類)誘導体 エスプロカルブ
3a: オルソベンカーブ、ベンチオカーブ(塩素の位置に関する異性体)
除草剤
類型4 アルキレンジアミンビス(ジチオカーバメート)類 アンバム
4a: ポリカーバメート、マンネブ、マンゼブ、プロピネブ(含金属)
殺菌剤
類型5 N,N-ジメチルジチオカーバメート類 チウラム
5a: ジラム、ポリカーバメート
殺菌剤

リスク-ベネフィットバランス評価
これらの農薬製剤については、対応する用途の、より低リスクで実用上の有効性の高い成分を含む製剤が多数実用化されているため、あえてこの種の製剤を使用する意義はないとされます。また、実用上の問題点として、殺虫剤に対する抵抗性害虫の発生などが指摘されます。

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